援助交際に関係する法律を解説

日本では援助交際をしたときなどにどのような法律が適用されるのでしょうか?

出会い系サイトで援助交際

援助交際は犯罪なのか?

日本では、援助交際に関する法律として、出会い系サイト規制法、児童売春・児童ポルノ処罰法、売春防止法、さらに青少年保護育成条例などがあります。

実際には、どのような場合に犯罪行為に当たってしまうのでしょうか?

相手が18歳未満の場合はアウト

児童(18歳未満の少女または少年)に対し、お金などの対償を与えて性的な行為をした場合は児童売春となります。この場合、児童売春・児童ポルノ処罰法により5年以下の懲役、または300万円以下の罰金となります。

18歳未満の女性(男性でも)と、お金などの対価なしに性的な行為をした場合は児童売春には当たりませんが、青少年育成保護条例違反になります。これは長野県を除く46の都道府県で制定されている条例です。条例の罰則の上限は懲役2年、罰金100万円となっています。

つまり、18歳未満との性的な行為は、お金を払っても払わなくても、してはいけないということなのです。18歳未満とは知らなかったでは済まされないのです。

なお、13歳未満を相手に性的な行為をした場合、同意があろうとなかろうと強姦罪になります。これは性犯罪の中でも最も重い犯罪とされ、3年以上20年以下の懲役になります。

また、掲示板などへの書き込み自体、出会い系サイト規制法によって禁止されています。出会い系サイト規制法では、児童(18歳未満の男女)がサイトを利用することも禁止されていますし、児童に対して性行為をもちかけること、さらに児童が成年に対して性行為を持ちかけることを禁止しています。さらに、性行為でなくても、対償(お金)等を示して異性交際を持ちかけることを禁止しています。

相手が18歳以上の場合は?

お互いに18歳以上の場合、同意を得て性的な行為をした場合は処罰をされることはありません。お金のやりとりがあったとしても、売春防止法違反ではありますが罰則はなく、事実上の「おとがめなし」になります。

ただし、売春防止法では「公衆の目にふれるような方法で、人を売春の相手方となるように勧誘すること」に関しては罰則があります。これにはネット上の掲示板なども含まれると考えられます。そのため、掲示板で堂々と援助交際を募集した場合は、売春防止法に問われる可能性はあります。

売春そのものには罰則規定はないため、掲示板での援助交際募集に対してメールを送ったとしても、処罰されることはありません。